4人の86時間
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「では、セーラーチームの再会をお祝いして、それから前途の幸運をお祈りして、カンパーイ。」
「カンパーイ。」
美奈子の音頭でにぎやかに夕食が始まった。
1階のダイニングルームには、テーブルが幾つも繋げられ、その上には、まことが亜美に手伝ってもらって作ったできたての料理が並べられている。
「このトンカツ上手に上がっているわ。外はさくさくで中は柔らかで。」
「油がよく切ってあって、このフライドポテトも、後味いいわ。」
会話が弾む中みちるとせつなが料理の出来を褒めてくれる。
良かったら、どんどん食べて下さい、ちょっと作り過ぎちゃったかも知れないんで、と端に座って、箸の遠い人にお皿を回して勧めるまことは、誇らしげだ。
亜美は隣でそんなまことをうれしそうに見ながら、オニオンスープに口を付ける。
均等に切られたタマネギには、しっかりとスープの味がしみこんでいる。
いつものまことの味で、一口含むと幸せな気分になる。
「このスープもいい味だね。これを毎日飲める人は幸せ者だな。」
はるかが、カップを片手に褒める。
「このスープを毎日飲めない誰かさんはおかわいそうってことかしら」
隣のみちるが氷の微笑を浮かべてはるかに向かって流し目を送る。
「はっ、はっ。それは、言葉のあやってやつだよ。うん・・。ほんと・・。」
カップで顔を隠すようにしながら、はるかは作り笑いをみちるに送る。
経験上、こうした時は、下手な言い訳をしないでなるべく早く戦線離脱するのに限るのだ。
「まこちゃんの料理上手はあたしらの誇りだもんね。」
美奈子も上機嫌でまことを持ち上げる。
「上手っていえば、美奈子ちゃんもテニスがすごく上手よ。とっても素敵だったわ。」
みちるが今度は美奈子を持ち上げる。
美奈子にとってもあこがれの人に素敵とまで持ち上げられて美奈子の顔が大きく緩む。
「いやーっ。そんなことないですよ今日は動きが固くて、結構ミスも多かったかったかなーと思って。まあ、弘法も筆で誤るっていうことで。まっ、明日はもう少し頑張らないと・・・・っと、何よレイちゃん」
右隣でつんつんつつくレイの方を向くと鋭いささやき声で、「美奈子ちゃん、「で」じゃなくて「を」よ・・。あの人たちはあたしたちと違って、まだ免疫がないんだから、変なこと言ってあたしたちに恥をかかせないでっ。」
と、今度は、左隣の亜美も下を向きながら美奈子をつんつんつついて「謙遜するときにはそもそもそのフレーズはあんまり使わない方が・・・」とこれも小声でささやく。
「そんな。ずいぶんご謙遜ですね。明日でも是非教えていただきたいものです。」
せつなも美奈子を持ち上げる。
「そんなー。せつなさんこそ、確実なプレーで、ほんとお上手ですよ。」
面前のメンバーから持ち上げられてお神輿状態の美奈子は、両脇からのつんつん攻撃にもめげずに、顔も口もゆるみっぱなしだ。
「いいえ。私のテニスは、職場で始めたものですから、基礎ができていなくて。本当に、ただ、球をつないでいるだけなのです。」
「いえいえ。いざ試合になれば、そういう、「お」・・・ぎゃっ」
右脇腹をむんずとつかまれた美奈子はレイの方に崩れ落ちる。
「あんた。退場になりたいのっ!」
レイが小声で自分の膝の上まで崩れ落ちた美奈子の頭に向かって鋭くささやく。
「早合点しないでよ。「お嬢さまテニス」っていおうとしたのよっ。」
ささやき声で反論する美奈子にこのメンバーではそれはそれで寒いのではないかと思いつつ、レイは「とにかく、あたしたちに恥をかかせないでねっ。」と膝の上の頭に向かって再度釘を刺した。
「ところであさっての試合は、そっちは、どう組むんだい?」
8人の会話が大いに花を咲かす中、はるかが残ったフライドポテトをフォークで刺しながら向いのまことに声をかけた。
「どうって・・そういえば、それはちょっと、まだ・・」
まことはちょっと考えて口籠もる。
自分は当然亜美と組むものと思っているし、そのつもりで2週間前から練習してきている。
亜美もそのつもりのように見える。
ただ、4人の中で、まだそれを正式には決めていなかったのだ。
「実力を平均させようとすると、美奈子とまことかな?」
ちょっと意地悪そうな笑みを浮かべてはるかが言う。
確かに、目利きとしては当たっているかも知れない。
美奈子のオールラウンドなプレーはやはり頭一つ以上抜けているし、自分は、フォアハンドは自信はあるが、あとは、バックハンドもボレーもサーブもまだよれよれだ。
「でも、ダブルスは、息があったもの同士でないと、力を発揮できないわ。」
みちるがやさしい微笑をたたえていう。
「それもそうだな。それじゃまことは誰と組みたいんだい?」
この際発表したらどうだいと迫るかのようなはるかの問いへの答えは心の中ではもちろんとうに決まっている。
ただ、この手の答えをこういう公の席で自分から言うのはちょっと・・と亜美の方を見ると、顔を赤くしながら、うつむき加減で、とんかつに向かってナイフとフォークをゆっくり動かしている。
はるかとみちるはといえば、すべてお見通しといった風情で、微笑を浮かべてこちらの答えを楽しみながら待っている。他の4人もおしゃべりを中断してこちらにじっと視線を向けている。
突如訪れた場の静寂、そしてこの静寂の中にこそ生じる圧力を感じながら、どうしよう、と亜美の方をみると、顔を赤くしながら、うつむき加減で、しかし今度は、上目づかいでしっかりとまことの目を見ている。
そうだ、ここは、頑張りどころだ。残りの3日間楽しく過ごせるかどうかの分かれ目だ。
がんばれまこと。いくんだあたし。
「あ、あの、あたしは、亜美ちゃんにずっと教えてもらっているから・・・、亜美ちゃんと組ませてもらったらいいな、と思ってるんですけど・・・。」
14本の視線を全身に感じながら、両手の拳を膝の上で握りしめて、顔の筋肉を精一杯働かせてつくった笑顔を浮かべて、みちるまでは届くであろう少しふるえた声でいう。
「そうね、普段練習している人と組むっていうのは、とても心づよいことですものね。わたしもそれがいいと思うわ。」とみちるからやさしい救いの声が聞こえてくる。
「そうだな。じゃあ亜美のためにも練習頑張らないとな。」と、はるかからも針のむしろからの釈放許可の声が聞こえる。
緊張感から解放されて背中からどっと汗が噴き出すのを感じながらふーっとため息を一つつく。
隣を見ると、亜美が、さっきと変わらず、ちょっとうつむき加減で、しかし今度はこちらに向かって少しはにかんだ笑顔を浮かべていた。
「それで、はるかさんたちはどう組むんですかって、やっぱり、はるかさんとみちるさんで組むんですよね?」
やれやれ、と落ち着いたまことはボールををはるかの方に投げ返した。
「いや、今回は、僕はほたると組もうと思ってね。」はるかは涼しい顔で答える。
「えー。お二人で組まないなんてことがあるんですか?」
「あら、いつもそうと決まっている訳ではなくてよ。」みちるも涼しい顔で言う。
「いえ、今回は、ちょっと私の力ではほたるをカバーできないので、私がはるかさんにお願いしたのです。」せつなが向いの他の3人にも向かって説明する。
「といっても、手加減はご無用に願うよ。賞品はかかっているし、ほたるもどんどん上達しているんだからね。」
はるかがほたるの方にちらと、優しい視線を送ってから、ほたるのことをフォローする。
まことが思うに、今日の午後の親鳥が雛を羽で包むようなはるかのほたるへの優しい指導振りを見ると、実は、今回ははるかの方がほたると組みたがっていたのかもしれない。
「あっ、そうそう、賞品まで用意してもらっちゃったんですけど、いったい何なんですか?何か今からとっても楽しみなんですけど。」
そろそろデザートの8つ切りのりんごに突入した美奈子が、はるかの方に向かって声をかけた。
「ちょっと、まだあんたがもらえると決まった訳じゃないのよ。」
レイが美奈子の右袖を軽く引っ張る。
「あ、賞品ね。そうそう、これが、実に凄いものに決まったんだよ。」
「はるかさんのいうすごいものって・・え、まさか・・、賞金んん十万円とか・・・」
はるかとみちるというセーラーチームの2大スポンサーを交互に見やりながら美奈子が目を妖しく輝かせる。
「いや、いや、そんなもんじゃないよ。」
思わせぶりに答えるはるかに、美奈子の袖をつかんでいるレイや亜美やまことまで、目を 大きくしてはるかの方に視線を向ける。
「はは、まあ、お金じゃないけどね。まあ考えようによってはそれより価値があるものだと思うよ。」
「それより価値のあるものって・・・。まさか、んんカラットのダイヤモンドとか・・」
じらすはるかに、物欲という名の妖魔にとりつかれた美奈子は目を爛々と輝かせて身を乗り出しながら途方もないことをつぶやく。
「はは、物じゃないよ。ダンスだよ。ダ・ン・ス・。優勝ペアと1人1曲ずつね。」
はるかの涼しい言葉に、向いの4人は、ふうーっとため息をついた。
まあ、はるかとダンスというのも、悪いわけではない。
しかし、よこしまな期待を熱気球のように膨らませていた4人の少女にとっては、はるかとの、それもみちるが見ている前でのダンスというのは、んんカラットのダイヤモンドと比べなくともそう心躍るものでもない。
「へー。皆さんあんまり気が乗らないみたいだね。でも、僕にとっては、衛さんと一曲踊れるっていうのは、お金では買えないいい思い出になると思うんだけどなー。」
はるかのこの言に向いの4人は電流に打たれたように同時に飛び上がって絶叫した。
「えーっ。まもるさんとダンスーっ?」
はるかが言うには、美奈子から他のメンバーの参加を伝える電話があった後、賞品を何にしようか考えていたところ、しばらくして、アメリカの衛から電話があって、衛の方では今回の企画のことを聞いていて、この賞品の件は衛の方から申し出てきたというのだ。
衛のうさぎへの愛情の深さとうさぎの焼き餅やきをよく知っているはるかは、本当にかまわないのかと聞いたところ、相談してうさこも会を盛り上げるためだったらと了承しているのでかまわないのだという。
「いやー。信じれんわー。」
はるかの説明を聞いてしばし後に椅子にへたりと腰をおろしたまことが半ば呆けたようにため息交じりの言葉をもらす。
「ほんと。でも、他の人が衛さんと話をしただけで焼き餅を焼いちゃううさぎちゃんもよく了解したものね。」
以前物理の問題を衛に教えてもらった時、ほとんど泣きそうな顔で隣にへばりついていたうさぎの態度を思い出しながら亜美も小首をかしげてちょっと不思議そうにつぶやく。
「でも、確かに、これは一生の思い出になるわね。お金では代えられないものだわ。ほんと。ねっレイちゃん。がんばろうねっ・・て。ね・・・、レイちゃん?」
妖魔から解放され正気に戻った美奈子が闘志を新たにして隣を見ると、そこには眦を決しテーブルを見据えながら固まっているレイがいた。
「じゃ、じゃあ、明日の朝食は何時にしましょうか?」
事情を察した美奈子は、話題を自分でつくる訳でもない明日の朝食の話に強引に切り替えると、緑茶をすすりつつのしばしの打ち合わせの後、初日の楽しい晩餐はお開きになった。
「ねえ、レイちゃん。」
美奈子とレイの寝室。
歯磨きを終えて洗面所から部屋に戻ってきた美奈子は、ソファーの窓際の席に座ってそろそろ満月になろうかという明るい月をぼんやり見ているレイの隣に腰掛けて部屋の壁の方を見上げて静かに話しかけた。
「まだ、衛さんのこと吹っ切れてないのね。」
「ううん。そんなことないわ。」
レイはそのままの姿勢でぼんやりと答える。
「じゃあ、どうして今私が「衛さん」っていっても驚かないの?衛さんのことを考えていたんでしょ。」
図星をつかれたように、レイは言葉に詰まって少しうつむいた。
「あれだけの人だもの。忘れるなんてできるはずないわ。それに、忘れることが良いことだとも思わないわ。」
意外な言葉にレイは少し驚いたように美奈子の方を見る。
美奈子はレイの右手をとって両手で優しく包むとそろえた自分の膝の上にそっとおいて静かに語りかけた。
「だって、レイちゃん衛さんのこと一生懸命好きになったんでしょ?その時のことを否定したり完全に忘れてしまったりすることは、その時の自分の一生懸命を否定することになるわ。」
その言葉を聞いて、そして少し間をおいて、レイは座り直して少し救われたような穏やかな笑みを美奈子の方に浮かべた。
「ごめんね。美奈子ちゃん・・。わたしちょっと変だったわよね・・。でもほんとにもう何でもないの。衛さんがうさぎのことを心底愛してるってことも。うさぎはどじだけど衛さんのことをちゃんと幸せにしてくれる子だってことも。私は他の人とだって十分幸せになれるんだってことも。全部わかっているの・・。ただ・・・。」
「ただ・・、時々思い出しちゃうんでしょ?」
「そう・・。ほんと時々ね。一緒にデートしたときのこととか・・。」
レイは窓の外に明るく輝く月の方に目をやる。月ではうさぎが元気に餅つきをしている。
「楽しかった時のことよね・・」
「そう・・。楽しかったときのこと・・・。」
「それって、とても大事なことよ。」
レイの右手を優しくくるんだ両手に少しだけ力が入った。
「だって、その楽しかった、ていう気持ちが残っていれば、次の恋もまた頑張ろうっていう気になれるわ。あの時の楽しい気持ちにまたなるんだって。衛さんはそういう力をあなたにくれたんだから。そんな大事なことを忘れようとすることないし、思い出すのを無理に打ち消そうとすることもないわ。」
「そうね、ありがと・・。美奈子ちゃん・・。」
レイの珍しく素直な感謝の言葉を聞いた美奈子は、ちょっととまどいながらも、すぐにとびきりの笑顔を顔に作ると、レイの両肩をむんずとつかんで自分の方に正対させて気合いを入れた。
「いいってこと。それより、賞品の正体がわかったからには何が何でも優勝しなくちゃね。これを逃したら、そーれこそ一生忘れられない痛恨事になっちゃうわよ。」
「そうね。ここは一丁、気合いの入れどころよね。」
美奈子に一ムチ入れられて、レイもいつもの勝ち気な笑顔を見せる。
「そうよ、レイちゃんだったらそうこなくっちゃ。その意気、その意気、虫の息ってやつよ。」
美奈子はここはレイへの女の?見せ所だとの気合いを胸にして、レイはほんとにこの人とで大丈夫なんだろうかという一抹の不安を胸にして、2人は床に入り手を絡み合わせて・・・・、2人の合宿初日は終わりを告げた。
「ねえ、亜美ちゃん。」
まことと亜美の寝室。
歯磨きを終えて洗面所から部屋に戻ってきたまことは、亜美がソファーの窓際の席に座って、ノートに定規を使ってまっすぐ線の引かれたテニスコートの平面図を書いて、その上にプレーヤーとおぼしき○印とボールとおぼしき小さな黒丸印を描いてテニスの試合のシミュレーションをしているのを見ると、その隣に腰掛けておずおずと話しかけた。
「あたしとで・・良かったんだよね・・。」
「まこちゃん。」
亜美は座り直すとまことの方に向かってまっすぐに顔を向ける。と、突然顔がアップになって、まことは唇にのやわらかいものが重ねあわされる。
「ん・・ん・・ふうっ」
突然の口づけにまことは月がもう少し明るければわかるであろうほどに顔を真っ赤にして、口元を手で覆った。
「ありがと。」
「え?」
「だから、ありがと。」
「だから・・、何が?」
まことは、まだ胸をどぎまぎさせて、亜美の顔をみつめる。
「さっきの、夕食でのこと。」
亜美は、大切な出来事を思い出すように、ゆっくりと答えた。
「ああ、あれね、はは・・いや、まいっちゃったよ。なんか告白タイムみたいになっちゃってさ。」
まことは思い出しただけで再度覚える心臓の高鳴りを感じながら、照れかくしに頭をぽりぽりさせる。
「でもさ、あたしは四人の中じゃ、一番うまくないし。教えてもらっているのは嬉しいけど、試合まで一緒じゃ亜美ちゃんの足ひっぱっちゃうかもしれないけ・・・おっむぐっ」
まことの口を亜美の左手が塞ぐ。
「いいの。」
亜美は、にこりと笑みを向けた後、手にしていた鉛筆を置いて、部屋の壁の方をゆっくりと見上げた。
「あのね、わたし、この2週間ずっと誇らしく感じてたの。その、まこちゃんに運動を教えている自分が・・。」
意外なことを思い出したように言い出す亜美にまことは言葉が出ない。
「だから、まこちゃんを練習に誘ったときも、単に一緒にいられるっていうだけじゃなくて、あたしが教えてまこちゃんがそれを吸収してうまくなっていくっていうのをみるのが嬉しかったの・・。」
まことがはたと思いおこすに、確かに、勉強であればいつも亜美に教わっているが、何か体を動かすことををやるときは、いつも自分が教える側だ。スケートにしても、球技にしても・・。
「それで、最初はそれで満足だったんだけど、何か、やってるうちにだんだん欲が出てきちゃって、このまま2人でペア組んで、試合にも勝てたらいいなって思うようになって・・・・ってごめんなさい。まこちゃんが上手になったのはまこちゃんが自分で努力したせいなのに、何かひどい自惚れ言っちゃって・・。ほんと、ごめんなさい・・」
あわてたようにうつむいて言葉を切る亜美に、今度はまことが自分に言い聞かせるように言葉を発した。
「そんなことないよ。あたしがここまでなれたのは亜美ちゃんのおかげだ。その、亜美ちゃんのいうことだから聞くっていうんじゃなくて、亜美ちゃんの指導はホントにわかりやすいし、いうとおりにすればうまくいくし。あたしも亜美ちゃんのおかげでうまくなるっていうのがうれしいんだ。」
まことは左手を回して抱き寄せる。亜美もそのまま肩をまことの体に預ける。
「頑張って優勝しようね・・。あたしもがんばるからさっ。ね、亜美コーチ。」
「そうね。私もがんばるわ・・。」
「今日はもう休もうか。」
「ええ・・。」
まことはコーチの期待に応えるぞとの思いを胸にして、亜美も2人の練習の成果をなんとか形にしたいという願いを胸にして、2人は床に入り手を絡み合わせて・・・、2人の合宿初日は終わりを告げた。
<続く>
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