「ねえ、令ちゃん。聞きたい事があるの。」
「何?由乃。」
すっかり夜も更けた頃、ここは勿論、黄薔薇さまこと支倉令さまの部屋。隣に住む従姉妹の「妹」は何時もの様にベッドに腰掛け、机に向かって宿題をしていた「姉」に問い掛ける。
「志摩子さんと私、どっちが軽かった?」
「はあ?」
間の抜けた返事を返しつつ、令さまは椅子ごと身体を由乃さんの方へ向ける。
「お昼に志摩子さん抱っこしたじゃない。だったら分かるでしょ。」
「・・・・・・・・・・・」
また、ろくでもない事を・・・令さまが一つ溜め息を吐く。
「ねえ!どうなの?令ちゃん。」
「あー・・・・そうだね・・・」
少し考えて、口を開く。
「由乃の方が軽かったかな。」
「ホント?」
はち切れんばかりの笑顔を浮かべて聞き返す由乃さん。
「うん。あ、でも私、由乃が手術してから抱っこしてないからなあ・・・
志摩子も慣れてないのか重心バランス悪かったし・・・」
「・・・・・・・・・・・・令ちゃん・・・」
いきなり機嫌の悪くなった妹に慌てるが、その理由が分からない。
「よ、由乃?」
「令ちゃんの・・・馬鹿_っ!」
静かな夜に由乃さんの怒号が響き渡った。
----今度こそ終わる。
◆ ◇ ◆
令祥書けなかった・・・
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